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Philip Gourevitch

Picador USA

グループ:Book

ランキング:21929

価格:¥ 1,643

発売日:1999-09-01

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生かされて。

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カスタマーレビュー

国際社会は無関心だった  (2008-12-30)
1994年、ルワンダで80万人が殺された。人口800万人の国で。犠牲者は100万人を超えるという人もいる。多数派のフツ族が、少数派のツチ族を根絶やしにしようとしたのだった。多くの殺人はたった3ヶ月程度で起こった。高性能の武器はほとんど使われなかった。マチェーテという農具がしばしば使用された。これが多数派によるジェノサイドでなくて何だろう。

しかし、当時の国際社会はジェノサイドという言葉を使用するのを拒み、積極的な介入を避けた。やがて反政府軍の逆襲により虐殺は沈静化したが、今度は「難民」問題が起こった。数十万人の虐殺者たちが、隣国のザイールやブルンディに流れ込んだのである。国際社会は重い腰をあげ、虐殺者の難民たちに「援助」を与えた。虐殺者たちは国際社会の後押しを得て、やがてまたルワンダに戻って行った。

<多くのジェノサイド生存者が『殺されなかったことを後悔している』と述べた―――忘れることが最低限の回復を示すもの、生きていくための能力として乞い求められた> (下 p.191)

筆者のスタイルは極めて散漫で読みづらい。忘却が求められている状況で事件を書き残すことに抵抗を感じていたのかもしれない。スティーブ・エリクソンの小説のような幻想的な雰囲気すら漂う。しかし、書かれていることは全て筆者が丹念に(数百人にインタビューしたそうだ)取材した事実である。

今起こっていること  (2008-09-05)
 辛い内容の本です。面白い・興味深いという言葉は避けたいと思います。
 私もこの状況に置かれたら、たやすく被害者にそして加害者にもなってしまうのかもしれない。自分の良心に恥じない振る舞いが、自分や家族の命が危ないときに果たしてできるものでしょうか。私には自信がありません。
 
ルワンダで起こったことは監獄の中ではなく住んでいる場所なのです。怖いから嫌だから逃げ出すという選択肢は現実的でなく、隣人を殺してしまったらその家族も証人も殺さなくては自分の身が危うくなります。加害者の側に立った人たちも、あまり抵抗せずに死を受け入れた人たちもごくごく普通の、おとなしい(おそらく命令に従順な)人たちなのだと想像します。

 自分が今ルワンダに何かできるのかと問われれば何もしていない。北朝鮮でチベットでグルジアで似たようなことが起こるのではないか。もう起こっていてずっと続いているのではないかと想像するだけです。

 このような状況に日本もなるか、と言われればすぐにはならないんじゃないかと思いますが、スターリンや毛沢東的な人物が上手に煽情すれば似たような状況になり得るし可能性は低くないと感じます。その時、欧米や国際社会は何かしてくれるでしょうか。権力者を選ぶ選挙は慎重に投票しなければなりません。

 過ちを犯したら(加害者であればなおさら)他のせいにしたり、忘れようとするのはきっと当り前のことでしょう。本書で希望を見出せるのは、人間的なふるまいをした多くの人たちが自分の行動に責任を認めている点です。自分の過ちを認め、今自分にできる最善を尽くすことは、難しいことです。でも誰かがやるのではなく、私がやらなくちゃいけない。本書を読んで強く思いました。

貢献の大きかった一冊  (2007-10-20)
1994年のルワンダ大虐殺をアメリカ人一般に認知させたのはこの一冊と元ルワンダPKO軍司令官ロメオ・ダレオ氏の働きかもしれない(彼を題材にしたドキュメンタリーが一瞬にして古典化した)。ルワンダ関係の本で最も売れたのが本書だと思う。井筒監督に激賞されたせいで日本ではいささかお安くなった『ホテルルワンダ』という映画のネタ元はおそらく本書だ。重要なことが自然に世に知られる訳ではない。何かを認知させるには仕掛けが必要だ。この場合は「衝撃」とか「感動」という仕掛けが。かくいう私もダレオ氏についてのドキュメンタリーをテレビで偶然見てオイオイ泣いた人間だった。
写真を見ると当時の著者はまだ青年で、本書が処女作らしい。才能とは恐ろしい。若書きの勇み足など一切なく、その認識や洞察は極めて老成している。青が美しいカバー写真も著者による撮影だが、文章も写真のイメージそのままで、静かで澄んでいる。この文才でジャーナリストは勿体無いんじゃないかと思ったものだが、本書以降、著者は時事ジャーナリズム系の本を出していない。
本書の特色は虐殺以降にルワンダを訪れ、生き残った人々に直截インタビューしていること。それからカガメ大統領との対話が中心になっているところだ。下手すると現政権の太鼓持ちになってしまう危険性はなくはない。大虐殺を阻止したのがカガメ将軍率いるルワンダ愛国戦線(RPF)であり、国際社会は邪魔こそすれ貢献はしておらないという状況で(しかしRPFの資金源は何だったのだろう?)、今後、いわゆる先進国がルワンダ政権に道義上の口出しを出来るのかどうか、読みながらふと不安を感じたりはする。虐殺の犠牲者数が80万人から100万人という数字を広めたのもおそらく本書の力が大きい。これは確実な統計という訳ではないらしいが。
将来への「ドヨドヨ」も含めて、様々な示唆に富んだ一冊であり、筆の力でアメリカ世論を動かした若者の才能に脱帽する一冊でもある。


丹念なドキュメンタリー  (2006-08-05)
1994年4月から発生した,ルワンダにおける大量虐殺(Rwandan Genocide).「ホテル・ルワンダ」でも描かれていたが,部族(フツ族)が,それまでは隣人として過ごしていた他の部族(ツチ族)をマチェーテという山刀やバットで,部族の撲滅を目的に80万人以上殺していった.その事実を米国人のフリージャーナリストである著者が丹念な調査とインタビューでレポートしていく.

上巻は,ドイツ・ベルギー統治の時代に端を発する両部族の対立,虐殺発生までの経緯とその残虐な実態.

特に,生き残った人からのインタビューで構成されている虐殺に至るまでの状況は,読む者に得体の知れない恐怖感を与える.ツチ族の感じていた終末の時の予感.それは,確実に訪れる事がわかっている中での諦観でもある.

ミッテラン仏大統領ら欧州諸国のとってきた政策の問題点にも言及されている.その挙句は,上巻の最後の米国士官の「ジェノサイドはチーズサンド」との言葉が,当時の欧米の態度を代表している.誰も気に留めず,看過していたということである.

下巻では,94年の虐殺後の動きを中心に記されている.
ルワンダ愛国戦線(RPF)による制圧による,虐殺者側であるフツ族の難民としての流出.そして,国連などによるその難民保護から帰還.その間も間断なく続く虐殺.「ホテル・ルワンダ」で描かれていたのは,上巻までの話であり,その後の「ジェノサイド後のルワンダ」の苦悩がメインテーマとなっている.大きな問題を孕んだ状態での,新たな部族の共存は大きな困難に直面する.

当時,日本では細川内閣から短命の羽田内閣,そして村山内閣へと移り変わった時期であり,国内の政治のニュースに目を奪われていたため,虐殺の報道は小さいものであった.改めて本書でその重大さを知った.

この本が出た後の,ルワンダの状況がどのようになっているのかにも知りたい.

置き換えてみたら  (2006-05-14)
信じられますか?

関東人が、関西人を皆殺しにするなんて事が。

関西人だという理由で毎朝挨拶をして、職場で同僚で同じ仕事をして、一緒に飯を食って・・

それでも大阪弁を話すというだけで同僚に山刀で頭を切り刻まれる・・・


わずか数週間で
百万人が隣人達になぶり殺された事実を・・・

子供も女性も・・「関西人」を一人残らず絶滅させる内容がニュースやラジオで流れていた事を・・

置き換えてみてもリアルに創造できない・・

つい最近・・・

1994年にルワンダでおきた大虐殺

人口の1割が、友人達や同僚・親族にでさえ 山刀でなぶり殺されました。

組織的に周到に準備され、フツ族がツチ族を皆殺しにした
本当にあった話です。

ホロコーストのユダヤ人の犠牲の3倍・・

つい最近の事ですよ!!!

どういう状況で人間はそういう事ができるんの・・・

一皮向けば、人の獣の本性がむき出しになるのでしょうか。

本としては少し読みにくいでした。

ルワンダの歴史や、政治的な事が具体的に書かれてるので、余計に難しいです。

想像力を働かして、信じられないような出来事・悪夢をイメージしてみた。

一番簡単に想像できたのはゾンビ映画のシーンです。

ゾンビ映画より怖いです。本当の人間の方が100倍怖いです。
フツ族が「武器を持って襲いかかってくる最強のゾンビ」に思えた。

日本では大きくニュースされる事もなく。

当時国連高等難民弁務官の日本人外交官は「 緒方貞子」
殺害犯側に「人道援助」を送り、介入せずに見過ごした・・

僕らは税金が殺人に使われてる事すら気にもとめてない・・

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